するどい目つきで私を見る先輩に観念する。
こんなこと、言いたくなかったのに。
絶対呆れられる。
せめても、と私は先輩の顔を見ることがないように俯いた。
「……昨日のシャツの、恥ずかしかったからです」
「……他にも何かあるんじゃないの?」
分かっているかのように聞いてくる先輩。
きっと、先輩頭良いからもう分かっちゃってるんだ。
「………先輩が他の人といるとこ見て、なんだかモヤモヤして、先輩に会いたくなかったです」
そう、言ってしまった瞬間、涙がこぼれるよりも早く先輩の手が私の腕から離れて頭へと乗せられた。



