こ、こんな沈黙になっちゃうぐらいなら来なきゃよかった……っ!
せっかく楽しそうに話してたのに、私が来たことによって釘をさしてしまったみたいだ。
逃げ出したくてたまらなくなったとき、私の周りに人が集まってきた。
「ええっ、織部さんの奥様ですか!?あ、あの僕織部さんにはいつも良くして貰ってて…」
「織部に聞いても写真すら見せて貰えなかったから、てっきり女除けの指輪だとばっかし思ってたわー」
「織部さんとはどこで出会ったんですかっ!?」
いろんな方向から話しかけられて目が回る。
そんな私を見かねてか、助けに入ってくれた三上さんのおかげで皆がいっぺんに話すことはなくなった。



