「なんでいきなりそんな………」


「私は功希から離れる気なんてないよ?」なんて言って、紙袋の紐を腕に通して右手で握られている手を覆う。



「じゃあ、なんで帰り遅いの?……それに、この前も今日も、なんであいつと二人っきりで会ってるの。それも、あいつに貰ったんじゃないの?」




いつもの意地悪な功希はどこにもいなくて、子供がお母さんを探すみたいな、そんな例えがしっくりくるような感じで私に縋ってくる。



そんなに不安にさせちゃってたんだ…………。



「実はね……」



これ、功希にあげたかったの。



「お誕生日おめでとう!」



そう言って差し出した紙袋に、今度は功希が目を見開いた。