「これ、手渡しで申し訳ないんですけど……」


「いや、全然大丈夫ですよ。今回の商品です」



私が差し出した封筒の隣に、カタリと綺麗に包装された細長い箱を置く。



「仕事場とかでも着けられる方がいいかと思って、少しチェーンを長くしたんですが、短い方が良ければ同封してありますので、そちらをお使いください」


「えっ、ありがとうございます!」



最後まで色々と良くしてくれた相川さんにお礼を言う。


「もしまた機会があれば、是非ご贔屓にさせてください」


そう言って笑った相川さんは、なかなかのやり手だなぁなんて思ったりした。