「お疲れさまでした!今までありがとう」 仕事仲間の人に囲まれて、私もお礼を言う。 今日は私が契約した最後の日で、今までお世話になった人たちに送り出される。 丁寧にお礼を言って外へ出て時計を見れば、針が指している時間を認識してすぐさま走り出した。 予定の時間よりも数十分遅れてしまうことを詫びると、別に大丈夫だと笑って許してくれた相川さん。 そのまま向かいの席へ座ると、すぐに茶封筒に入ったそれを差し出した。