「あら、帰ってきたみたいね」 「そろそろお暇するわね」と、机に広がったアルバムを片づけ始める。 「………誰か来てるの?」 そう聞きながら入ってきた功希は、お母さまを見るなり歩みを止めた。 「お帰りなさい!」 「………なんでいんの」 目を細めた功希だったけど、机に乗っているアルバムを見た瞬間、これ以上ないほどに目を見開いた。 近づいてきた功希は乱暴にアルバムを紙袋へとつっこむ。 そして、少しよれたそれをお母さまに差し出した。