「ひっ!!」

「ひゃぁっ!」


暗闇の中、ガタリと音が鳴る度に先輩の腕へとすがりつく。



ほ、ほんとに無理……!


先輩の手は絶対離すまいときっちり握っている私と違い、先輩は余裕そうに何の反応もせずに悠々と歩いていた。



懐中電灯を照らしながら先へと進む。

そしてもうそろそろ出口かな、だなんて油断していた私を、物陰から何かが襲ってきた。