椅子に座り、膝の上で拳をぎゅっと握りしめる。 全て終わったというのに、安心なんて全く出来なかった。 あの人に触れられた首筋や腕の感触がまだ残っているようで、気持ち悪い。 はやくお風呂で綺麗に洗い流したい。 そう思って椅子から立ち上がれば「待って」と功希に腕を捕まれた。 「ひゃっ」 さっきの恐怖から、触られているのが功希だって分かっているのに怖く感じる。 そんな私の様子を見た功希は掴んでいた腕を緩めると、私に極力触れないように、それでも私を囲うように背中に腕を回してきた。