鍵を外してドアを開ければ、爽やかそうな青年が段ボールを抱えて待っていた。


「織部様で間違いないですか?」

「はい」

「それでは、こちらにサインをお願いします」


ぺらっと出された紙に判子を押す。

そして、荷物を受け取ろうとするよりも早く、宅配の人は脇に置いてあった荷物を持ち抱えた。


「重いので、よければ玄関までお運びしましょうか?」

「あ、じゃあお願いします」


そう言って、家の中へと導く。

そして、荷物を置いたその人は何故か家の鍵をがちゃりと閉めた。