「……嘘、でしょ?」 そこにいたのは、功希と知らない女の人。 功希は女の人の肩を抱いて歩いている。 茫然と立ち尽くす私を余所に、2人は密着したまま曲がり角を曲がっていった。 その後ろ姿が見えなくなっても、ぼーっとそこに立ち尽くす私。 気付いたときには家に着いていて、着替えることなくそのままベッドへと飛び込んだ。 そしてその日、子供のように泣いたのだった。