宛名も差し出し人の名前もなかったが、それは誰から誰へと送られた手紙か俺にはわかった。 俺は、車の窓を開け、大声で 「お別れ会の企画、お前の仕業だろ!?」 返事はない。 「まさか、相生のお母さんと北村先生が高校の同級生同士だったっていうのも知っとったん!?」 やはり返事はない。 「俺、お前のこと忘れんけん、お前も俺のこと忘れるなよ!?」 俺は、そう言い終わると、車の窓を閉めた。 「もういいの?」 母さんがそう聞いた。 「うん。大丈夫」 俺は、そう答えた。