ハートの形した花





そのいい奴らの中で一際、大声で泣きじゃくる奴がいた。




「おいおい、次、お前の番やろ?泣くなって・・・」




「だ、だって・・・だってさ・・・もう、お別れだし・・・」




「また会えるって!なあ?やけん、泣くなって・・・」




「は、はあ?・・・な、泣いでないじ・・・」




「泣いとるやん!」




「泣いてない!馬鹿!死ね!」




「せ、先生ー!死ねって言われましたー!!」




結局、この日、
九佐和子という女子からのお別れの言葉はなかったけれど、俺にはしっかりと伝わった。