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「はよーっす」
次の日、重くなった体を引きずるように登校して初めに声を掛けてきたのは、凪だった。
「……は、よ」
視線だけ凪に向けて、俺は無愛想な返事を返してさっさと靴を履きかえた。
凪が靴を履きかえるのを待たないで、そのまま教室へと足を向ける。
大きめサイズのスリッパがペタペタ音を立てるたびに不愉快でたまらなかった。そんなことに腹を立てている自分がいることに気づいて、また不愉快になる。
「よーよー、ちょ、待って待てってスイ!?」
「……なに」
後ろを振り返る。
凪が何度も転げそうになりながらスリッパを履いて俺のところまでやってくると、
「大丈夫か?」
「……は?」



