タオル掛けたら足をふらつかせて、倒れるようなひ弱で、雨でぬれてくしゃみするようなか弱さで、ひとりで泣いてばっかで悲しくても泣いて、嬉しくても泣くような泣き虫で。
そんな彼女が───シキが、いないかもしれないなんて。
すっと顔を上げる。そこには、1-1と書かれたプレートが見える。
俺は恐る恐るドアを開けた。手が、震える。
ドアを開けると、楽しげに文化祭の準備をしている奴らばっかりでなんだか泣きそうになってしまった。
アホみたいだけど、アホだってきっと笑われるんだろうけど、誰かの幸せがこんなにも苦しいものなのかと思う。
すぐ近くに、男子生徒がいた。
俺に気づいたのか、どうしたんだろうみたいな顔で凝視してくる。
口を開いた、……声が出ない。
かわりに視界が滲んで、多分情けない顔をしていた。
でも口を噛みしめて、それでもなお、俺は息を吸って言う。
「───ここに、シキってやつ……いる……?」



