それから、俺のいる5組を飛ばして、4、3、2と教室を聞いて回るけれど、すべてが同じ答え。
そんな人は、このクラスにはいない、と。
そう、答えた。
「……っ、はあ、はあ……っ」
不安を消し去ろうとするたび、足の進む速度は増していく。
ドンと、誰かにぶつかった。
反動で、俺は後ろに一歩下がってしまう。ぶつけた相手は嫌そうな顔をしながらそのまま通り過ぎて、何も聞こえなくなっていく。音も、視界も、感覚も全部どこかに忘れてきてしまったみたいだった。
(───あと、一つだけ)
考えたくない。
でも、彼女を見つける方法がそれしかない。



