どく、どく。
心臓が暴れるのを何とか抑えながら、机の隙間から様子を伺う。
───がら。
音を立ててドアが開く。
「ええっと、白いペンキってどこだっけ」
「はあ?お前ここんとこ塗るとき使ってただろうが」
「あー使ってた気がする」
二人が言い合いをしながらこっちに近づいてくる。
繋いだをぎゅうっと握ってくるシキの手は、足音が近づくたびに強くなっていく。
「あーこっちに置いた気がする」
そういいながら、山崎が俺たちの隠れている机のすぐそばでしゃがみ込んで探り始める。それから思いついたように立ち上がってこちらにますます近づいてくる。
シキの握る手がいっそう強くなる。
そして、ゆっくり机の隙間を覗き込もうとして───



