あと、11分



(ああ、)


「……」


(俺って、こんなに、単純だったけ)


顔が熱くなって、小さくうめき声を漏らしながら俺は小さく頷く。

シキは照れくさそうに視線を下に向けてしまう。


(もしかして……シキが、好き……かも、しれないなんて)


「どんだけ単純なんだ、俺は」


はあーとため息を漏らしながら、火照る両頬を手で覆い隠して呟いた、そのとき。






「───ったく、委員長も人使い荒いよなぁ」

「しゃーねーよ、いいんちょ、いろんなとこで指示役してるし」


廊下のほうから話し声と、こちらに向かってくる足音が響いてくる。

まさか、まさか。

と俺は立ち上がって、シキと一緒に窓からこっそり廊下のほうをのぞいてみる。クラスメイトの山崎と飯田の二人がこちらに向かってくるのが、見えた。



ここで俺がシキと二人、いるのを見られたら何を茶化されるかわかったもんじゃない。



俺はぼおっと覗いているシキの腕をつかんで、奴らが入ってくるドアの反対側に移動して、そっと積み上げられた机の陰に隠れる。