薄暗い窓から見える、透明の滴を2人でぼうっと見上げて、俺は何気なく、 「シキ」 「……どう、したの?」 「シキは───あそこで、何してた?」 シキの瞳が見開かれる。 乾いていたはずの瞳から、零れ落ちそうになる涙が、見ているだけで抉られそうなほど、痛くて。 でも顔を逸らしちゃいけないと思った。 シキは、しばらく黙ったままだった。 雨のぽたぽたと聞こえる音だけが、教室に響き渡った。 「……待っていた、の」 やがて、シキが隣にいる俺にも聞き取れないほどの小さな、声でそう呟く。