それから、ずうっと書かれているのは2891という人物のことばかりだった。 すっとなぞる。2891。 「……あ、れ」 ノートに染みができていた。 それは、ぽつ、ぽつ。とだんだん広がって───俺はそっと、自分の頬に手をやる。 涙。 俺は、泣いていた。 何故か、泣いて、泣いて、泣いていた。 「ぁ、あ、っく、う、うぅううう」 ノートを抱きしめる。 力いっぱいに。 何で、こんなに苦しいんだろう。何で、何で。 もう一度ノートを開いた。