『お母さんはじっとしていろと怒った。
ぼくは、夏休みが始まってすぐ、虫取りに夢中になりすぎて、くるまにはねられてしまった。腕が、こっせつしたらしい。
すぐには治らないから、びょういんでしばらく、落ち着いていろといわれた。最悪だ。
たいくつで、はながもげそう。あーあ夏休みにはやりたいこといっぱいあったのに』
いつの話だろう。
よく思い出せないけれど、どうやら俺はあほみたいに虫取りに夢中になって撥ねられたらしい。あほか。
今更ながら、自分の言動と行動が恥ずかしい。
なんでこれ、燃やさなかったんだ俺。
拙い字で書かれたノートをぺらりとめくった。そこには一行だけ書かれていた。



