あと、11分



「そう、良かった」


夕雨は小さくそう呟くと、何事もなかったかのように席に立ちあがって背伸びをし始める。

今のが本当に起こったことなのか、疑うくらいに。


しばらく、無言が続く。

それを破ったのは、





「───いいんちょー、スイー、終わった?」



俺たちを迎えに来た、凪だった。