「こ、ろ……」
殺した?
シキを、香澄が───殺した?
聞き間違えか?いや、違う。聞き間違えなんかじゃない。
確かに、香澄はそう言った。
「あはははははは、何それ。シキはいるって?はは、はは。
姉さんがいるなら、真っ先に俺を呪い殺すのに」
「シキは、そんなこと、しない」
途切れ途切れに、俺は否定する。
あんなに優しくて、馬鹿みたいに優しくて、そして壊れるほどに脆いようで、とても強い彼女が───そんなこと、するはずない。
その否定の言葉に、香澄の顔がぐにゃりと歪んだ。片目を押さえて、見えるものからも何もかもを否定るするみたいに。
「───っっ、お前に、姉さんの何が分かるんだよ!!」



