気づけば、空は薄暗く時間ももう下校時間をとっくに過ぎていた。
俺は彼女の手を掴んで、走り出す。校舎を出てあたりを見回す。
ああ糞、もうとっくに帰ってる頃かもしれない。でも明日まで待って、もしあいつが視えなかったらそれこそ駄目だ。
また、繰り返してしまう。
息が上がって、上手く呼吸ができない。
そんな俺をシキは心配そうに見上げた。
「スイ、……スイ」
「大丈夫、シキに悲しい思いはさせたくないから」
これ以上、シキが悲しむのは嫌だ。
もう、忘れたくない。
今の俺は逢ったばかりだというのに、そう思うのは前の俺の記憶が抜け落ちた記憶がそうさせているんだろうか。



