あと、11分


なら、誰を。

誰を、頼ればいい?


まず、シキを知っている奴しか多分、彼女を視ることができない。そして、時間は限られている。

俺が知っていて、そして、シキを知っている人物……そんなの、いるわけ。



「───あ」



いた、一人だけ、いた。





───『自殺なんかじゃ、ない』


───『シキ姉さんは、自殺なんかしてない……!!』


屋上へ続く階段で、俺に掴みかかってまで自殺じゃないと否定した、アイツ。


男にしては高くて、透き通った声。

そして、浮世離れした綺麗な顔それは、どことなく……シキに、似ている。


香澄。

アイツなら、もしかしたら。