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「つまり、お前はもう、死んでしまっていて───2日と11分で記憶から消滅する、ってことなのか」
俺が確認するように、聞くとシキは一度だけこくりと頷いた。
(……記憶が、消える。消滅する、存在を消す……)
頭がパンクしそうだった。
もとよりそんなに要領のいい人間ではないけれど、もしここですんなりとはいそうですかって鵜呑みにできるほど、お人よしでもない。
でも、シキの話す口調と雰囲気からして、それが嘘ではないことだけは明らかだった。
「……なんだか、なあ」
そう言いながら頭を掻く。
現実離れしている。俺の思い描く幽霊っていうのは、ホラー映画のようなものでなくとも、触れられたりできなくて、存在自体が透けて見えたりするのだと思っていたから。



