「───」 ───声がでない。 足が無意識に動いた。その足音は、たんっと自分の心臓が破裂するんじゃないかってほどに大きく、教室に響く。 その肩が、震える。 それに合わせて、艶やかな長い黒髪が揺れた。 そして。 ゆっくりと振り返って─── 「……シ、キ」 ───え? 自分の口から出た言葉に、驚く。