香澄は呆れたようにもう一度腕を組みなおすと、綺麗な顔を一瞬弱気にさせて、それから言う。
「……でも、さっきのは一応……悪かった、と……。
まあ、だからそのシーツ俺がもってくからアンタ寝てて。アンタ何組?」
「え、あ、5組」
「名前は」
「……スイ、だけど」
「そ」
あしらうような返事をした後、香澄は俺の近くのパイプ椅子に無造作に置かれたシーツを両手に抱えるとさっさと保健室を後にした。
力が抜けてばふっとそのままベットに倒れこむ。
白い、白くて染みひとつない天井をじっと見つめていると、
「先生これから会議あるからちょっと抜けるけど、……大丈夫?」
「……はい、安静にしてます」
これで合法的にサボれるし。まあ、いっか。
先生の足音が遠のくのを感じながら、ゆっくり目を閉じる。



