許してもらえないことなんて、分かってる。


あ……、ふと頭の中にぐちゃぐちゃの小さな箱を抱えたあの子の顔が思い浮かぶ。こんな風に消えてしまうわたしを、こんなにも不甲斐ないわたしをお姉ちゃんって呼んでくれたのに。ごめん、ごめんね。

悪いお姉ちゃんだよね、ごめんね。本当に、ごめんね。


遠くのほうで、わたしを呼ぶ声が聞こえる。

行かないで、嫌だ、嫌だよ。


あんなに強がってわたしの手を懸命に引っ張ってくれた、大切な友達。


ごめん、ごめんね。

こんな風に、きみにすべてを背負わせてしまうわたしを、許してください。


わたしを何度も救ってくれて、ありがとう。

わたしに笑顔をくれて、ありがとう。

わたしに生きる意味をくれて、ありがとう。

わたしなんかのために、たくさんたくさん、…………ありがとう。





だから、わたしもきみからもらったたくさんのありがとうを返すね。