俺がそういうと、一気に、眠気みたいなものが頭にかすめる。それは次第に大きくなって、視界がぼやけて、息がうまくできなくて、シキの顔すらまともに見ることができなくて。

それでも、彼女の顔を頭に焼き付ける。


もう2度と、彼女を忘れないように。



ぼやけた視界の中で、シキは口を動かした。

声すらも聞こえないほどの、眠気と立ちくらみが襲うけれど、シキがなんていったのか、分かった。






『───信じて、待ってる』





そして。

俺の視界は、真っ暗になった。