痛い───心臓が、掴まれたみたいにずっと。
油断したら涙があふれてきそうになるくらいに、誰かがずっと心の中で訴え続けている声がした。
忘れないで、どうか、忘れないでください。
誰が言っているのか、どうしてそんなことを俺に言うのか、知りたくて聞こうとしても霧がかかったみたいに、思い出そうとすると息をするのさえ苦しくなる。
まるで───俺の中にある誰かのすべてを否定し続けているみたいに。
忘れた?
何を?
だって、何を忘れたんだよ。だって、俺はあの時先生に言われたことを覚えていなかった。覚えていなかった……違う、そんな風じゃない。
何一つ───そんな記憶すら、ない。



