「───ねえ、スイ。夕雨さんは、きっとスイを守ろうと、した。
わたしなんて、いつかは消えて、無くなるんだから。
それなのに、スイが傷ついて、傷つき続けるのは、よくないって……分かってた、はずだから」
かばっている。
自分を、否定して俺との約束を守らなかった、夕雨を。
一番傷ついて、苦しんでいるのは、シキのはずなのに。
なんで、お前は庇うんだよ……!
お前が一番傷ついて、傷つき続けてるのに。
俺は、忘れてしまう。
彼女の痛みを知ったその記憶も、忘れてしまう。
でも、シキは覚えている。
俺が忘れてしまうことも、俺と過ごした2日と11分の時も。



