先生は不思議な顔をして、それから首をかしげると、
「2日前くらいかな?古典の課題居残ってやってただろ」
───言葉が、出なかった。
どうした、とでも言いたげに顔を覗き込もうとする先生に気づいて、俺は慌てて、
「……あ、そういえば、……そうでした」
取ってつけたように、そういうと慌てて職員室を後にした。
どく、どく、どく、どく。
異様なほどに、暴れ狂う心臓が痛くて、でも足を止める余裕なんてないまま俺は廊下を歩き始める。
なんてことない、たかが1日のたったの数時間、数十分のことを忘れた、それくらいのことで何をこんなに焦る必要がある?
なのに、なんで。



