それは、あまりにも小さすぎて震えていて、聞き取れたのは最後の言葉だけ。
それまでずっと問い詰め続けていたはずの口がぴたりと止まってしまう。
夕雨は俺の胸をぽん、弱弱しく叩く。ぽん、ぽん、と何度も、何度も。そして絞り出すような声で言う。
「……仕方ないじゃ、ない……っ」
仕方ない。
その言葉が、理解できなかった。
それでも夕雨は、ぎゅっと俺の胸のシャツを皺ができてしまうほどに気切り閉めて、
「仕方ないじゃない……っ、それ以外に、スイを守る方法なんて見つからなかった!
それであの子が何度傷つく羽目になってもっ、私にはそうするしかなかった」



