「───夕雨は、シキを、知ってる……?」 そう、問いかける。 昔から夕雨は嘘が下手なんだ。 まっすぐで曲がったことが嫌いで、自分が正しいと思ったことは何と言われようと貫くような正直者で───だから。 だから、分かってしまった。 夕雨の隠しきれない、苦しげに顔を歪ませる表情に、気づいてしまった。 それを見た瞬間、堰を切ったようにいろんな感情が溢れだしていく。 「知ってんのか、夕雨は、シキを」 彼女の肩を揺さぶって、何度も問いかけた。