俺と夕雨は、ずっと一緒だった。それこそ生まれたときから、小中高と、今まで腐れ縁でクラスも離れたことがない。
「はあ?あんなにお世話してくれる幼馴染が世の中探して夕雨ちゃん以外いないと俺は思うね」
「……別に、夕雨とは……、そんなんじゃないし」
目を伏せる。
いつも隠したいこと、後ろめたいことがあると、スイはよく目を伏せると夕雨に言われたことがある。
あの時も、俺は───目を伏せて、うつむいたまま彼女の泣きながら、肩を震わせる姿を視界に映すことは、できなかった。
(ああ、面倒くさ。どうにか、誤魔化してしまうかな)
そう思って、絡んでくる凪の腕を払おうとしたとき。
───キンコーンカンコーン。授業の知らせをする鐘が鳴り響いた。



