あと、11分



俺だって、同じだけれど。

スイなんて女みたいで小さいころは嫌で嫌でしょうがなかった。


俺と同じ表情を浮かべたシキが、困ったように眉を下げて言う。


「シキって……、男の子みたいな、名前だもの」


「そう?俺は好きだけど」

「……っ」



シキがびっくりしたみたいに目を見開いて、あ、の、う、と声を詰まらせながらそのまま顔を伏せてしまった。

なんだ、と思って───それから、俺も彼女と同じように顔が熱くなっていくのを感じた。



(なにさらっと恥ずかしいこと言ってんだよ、俺は……!)


「あーうーっと、あ、なんかさ分かりやすい古典の本とか、ある……かな」


俺は慌てて、適当に思いついた言葉を紡ぐ。