あと、11分



分かったよ、わたしは消えたりしないよ。


そう言ってくれるだけで、いいのに。

それだけでそんなちっぽけな約束で、俺は安心できる。



そんなの簡単なことなのに。どうしてシキは、うんって言ってくれない。



「シキ、お願いだから……約束して。消えたりしないって」



馬鹿みたいに余裕がなくなって、彼女の肩を掴んで顔を覗き込む。


シキはより一層悲しい、辛そうに眉を寄せて言う。たぶん、俺以上に傷ついている。それだけは、分かった。





「……ごめんなさい。




 それだけは、……出来ない、よ」