あと、11分



頭が、真っ白になった。

聞いて回ったクラスの奴から言われるよりも、ずっとその言葉が俺の胸に深く刺さる。


「っっ、うるさい!!」


「スイ」


「うるさいっ!!うるさいんだよ!!シキはいるっ、ちゃんと……いるっ!!」


「ねえ、聞いてスイ」


「───っ」

一気に胸のそこから吹き上がるみたいに、感情が爆発する音がした。そのあとのことはよく覚えてない。

多分、夕雨は俺のことは引き留めなかったと思う。


もう一度顔を上げたとき、夕雨は悲しそうに見つめる瞳が苛立ちばかりを募らせて、そのまま振り返らずに逃げてしまった。