あなたがいてくれたから


数秒間の間、自分が停止したようなきがした。


「・・・」
ドキドキ


ただずっと心臓の音がしていた。


(はじめてキスした。
…これってあれだよね。ファーストキスってやつだよね。どうしよう、なんか言った方がいいのかな、あ〜…)

自分の頭がパニック状態になっていた。
それとは、裏腹に高野は余裕そうな感じだった。

「やべーな、もう一回していいか?」

「だ…ダメに決まってるじゃん!」

即答してしまった。

「・・・なんで?」

高野は、私の気持ちをわかっているのか笑っていた。

「…なんでも」

「正直に言わないなら…」

そう言って、また高野の顔が近づいてきた。

「ちょっと、待って!」

そう言っても聞いてはくれなかった。そして、また唇が重なった。でもそのキスは、さっきよりは短かった。

「…高野のバカ」

すごく、自分の顔が熱いのがわかった。

「なんか言った?」

「いえ、なにも」

私は、即答で返事をした。

「じゃあ、そろそろ帰るから、気をつけろよ。じゃあな」

「そっちもね。 じゃあね」

そう言って、私は自分の家に向かった。

…あと、すこしでつくけど…