あなたがいてくれたから


〜side如月美桜〜


すごく嬉しかった。隣を見ると高野がいて、そして少し下を向くと手が繋がれている。


「あの、高野今日はいいよ
ここまで送ってよくれれば」


家の近くまできていた。

「でも、言うって言ったぞ」

高野は、不満げで心配した顔をしていた。


「あのね、高野のおかげでねスッキリしたの、それにね今日は疲れたからまた、明日家に来てくれる?」


私がそう言ったら、高野は渋々頷いた。

そして、私は高野に向き合って

「今日は、ありがと」

とびっきりの笑顔で言った。

「!!」


そしたら、高野はいきなり下を向いてしまった。

「⁇
高野?」


私は、高野に近づいた。


「高野、大丈夫?」


「あーもー」


そう言って高野は私の手を掴んだ。


(え…これって)

そう思ったら、高野の顔がどんどん近づいてきた。


「なぁ、キスしていいか?」

顔を近づけたままそう言ってきた。

(…!)

私はなにがなんだかわからなくなってきた。

「…い…いよ?」

「は、なんだそれ」

高野が笑った瞬間、唇にあたたかい感触がした。
私は、無意識に目を閉じた。