あなたがいてくれたから


でもー

私は覚悟を決めて、あの日、高野が私を送ってくれたあの日のことを高野に言った。


「あの日、私はあまり会話をしていなかった母さんに、話しかけたの。
“私のこと、どう思う”ってその時は高野に言われて、すこし期待してたの。

でも…でもね私の期待なんかだめだった
母さんはね

“人殺しが、私に喋りかけないで
あんたのせいで、あの子は死んだのよ
なんで、あんたはそうやって、私からすべてを取るの。やめてよ、悪魔!
私の人生を返してよ!
あんたの、本当のお父さんとも離婚したのも、全部あんたが悪いんだから
悪魔、悪魔どっか行ってよ、帰って来ないでよ、悪魔‼︎”

もう、なにがなんだか分からなくなって

どうして、私は生まれてきたの

どうして、私じゃなくて、弟が死んだの

とかずっと考えてた。