〜side高野勇士〜

ー人には知られたくない過去なんて、たくさんあるものよ…もりろん、あなたにもねー


俺は、家に帰ってきてからもその言葉が離れなかった。

(…あいつ、知ってるのかな)

そう、いつものようにソファーに寝っころがって考えていたら、

「ねぇー勇士暇でしょ。ちょっと買い物行ってきてよ」

そう言ってきたのは、俺の母親だった。

「なんで、俺が」

「別に、いいじゃない、あんた暇そうだし」

「はぁ〜、わかったよ」
そう言って、俺は家をでた。

誰にも、会いたくなかったから(特に、いつも俺についてくる女子)遠い所のスーパーに、行った。

スーパーに着いたら、親に言われたものを買っていた。

「・・・!」

ものを探していたら、あり得ない人を見つけてしまった。
それは、あいつ・如月だった。

(あいつも、このスーパーに買い物しにきたのか)

(・・・いや、まてよ、あのエプロンは…)

そう思っても、本当に如月か、わからないから声をかけて見た。

「あ…あの、すみません」
少し声を小さめに言ってみたら…

「はい、なんで…‼︎」
その人は、振り返って俺を見るなり、驚いた顔をした。

その人は、やっぱり如月だった。

「・・・あの『…で』 はぁ⁇」

「だから、誰にも言わないで」

「…なんで⁇」

「なんでって、うちの学校バイト禁止じゃない」

「あぁ〜そうだったな」

そう言いながら、もう一度如月を見た。

ニヤリ
「言わないで、あげるよ」
如月はホッとした様子だった。でも…

「ただしわ条件がある。」

その言葉に、またこっちをむいた。

「条件って⁇」

「それは…」