~天使ロード~

「美桜、早速だけどさ!お揃いのペアルックを着て街散策に行かないか?」


「うん、行く…」


私はあからさまに元気が無かった。
何だか体が次第にほててきて、気分が悪くなったから。


池治先生の言う通り、やっぱり熱あるのかな…?


「ペアルックの物って買うものなのか?」


「さっき池治先生が、工がご飯食べている間につなぎを置いていったよ!」


「ペアルックって、つなぎかぁー
せめて自分達で選びたかったよな」


「ペアルックがつなぎでも私は嬉しいよ!」


「美桜が嬉しいなら、俺も嬉しい」



私は気分が優れないまま、池治先生が手配してくれた薄い青生地のつなぎに着替えた。



「どう?俺、似合ってる?」


着替え終わった工が、似合ってるかどうかを心配そうに訊いてくる。



「すごくカッコいいよ!
私また工に惚れちゃった」


「また惚れちゃったってどういうこと?
俺のこと一瞬嫌いになってたのか?」


「ううん、違うよ
嘘だって!好き!」



私がそう言うとすぐ工の機嫌がよくなる。



もし工と喧嘩をした時、私が好きって言ったらすぐに喧嘩がおさまるのかな?