「池治先生、もしかして友達いないんですか?」


「うるさいぞ、美桜
友達はいるさ、昔の大切な仲間がな」


「じゃあ、何で苦笑いしてたの?」

「懐かしいな と思ってさ!」


懐かしいな って今23歳でしょ?
そんな昔のことのように感じるものなのかな…


「だったら会いに行けばいいのに…」


「会いに行きたいけど、俺は一番大切なものを選んだんだ」


「そうなんだ…
池治先生!それよりもう授業始まってるじゃないですか!!

どうしてくれるのよ、もー」


「話逸らすなよ!
次は俺の授業だぞ」


「いや、尚更ダメですよ」


「分かった分かった
点数は差し引かないから、俺と美桜は大事な話をしていて遅くなったと話を合わせてくれ」


「はい!仕方ないですね」


「ありがとう」


それから私達は、屋上を出て教室に向かった。


学校の中では、あくまでも先生と生徒。




それにしても、池治先生と小さい頃会った記憶がない。





本当に私達会ったことあるのかな?