ドキドキしながら、電話をかわった。

「もしもし?」

『もしもし?
ごめんね、俺、覚えてないんよ。』

「良いけど…。
結構、追いかけたよ?
インパクトあったと思ったんだけど」

笑いながら、昔話が始まった。

同じ小学校ならではの思い出話。

そして話が盛り上がってきた頃…

『もしかして…マーヤ(私)?』

「正解!覚えとるやん。」
『いや、最初からずっと
頭をよぎってたけど…まさかって。』

そこから話は更に盛り上がって…

会いたいと言った。

彼は、大学で一人暮らしって。

「会いに行っても良い?
しばらく泊めてくれる?」

『マジで来るん?
俺、バイト掛け持ちで大学も
あるから、あんまり家におらんよ?
それでも良いなら、おいで?』

話はまとまって、私は次の日、
電車で片道二万円を
クレジットカードに身を任せ、
電車に乗ったんだ。

とびっきり、おしゃれして…。

相変わらず、自分の大学とか
後のことは考えず、九年前、
恋い焦がれた初恋の君に
まっしぐら…

夢みたいだった。

小5の時は、全く
相手にされなかったのに…。

駅に着くと、
迎えに来てくれた彼と再会。

車に乗って彼ん家へ。

もう子供じゃないから、
ちゃんと分かってたんだ。

はるばる彼ん家に来て、

年頃の男女が一時的にでも
ひとつ屋根のした…

そういう覚悟は、
ちゃんとして来てたから…

その夜、彼と寝るのは…
つまりHするのは…

必然的だったんだ。