私の誕生日、約束通り家に来た
鉄平は私に最後だと告げた。

私は彼をベッドに押し倒した。


彼は最初、少しだけ戸惑いながらも

「するのは良いけど…最後ぞ?」

と、意志は変わらず、貫き通す。


好きで好きで、たまらなかった私は

混乱と悩みのピークだった。

したい、でも…これっきり…。

私は思いきって、彼から離れ…

「じゃあ、いいよ、しない。」

と、自分を押さえた。

ホッとしたような、残念だったような
空気がお互いの間に流れて…

やがて、時計が12時を指し…

私の誕生日は終わった。

鉄平は「シンデレラの時間は終わり。」
なんて、ホストMAXな言葉で

私のもとを去った。

普通に見送った後、 彼の姿が
見えなくなって…私は泣いて泣いて…

腕を刻んでも、タバコを押し付けても

その悲しみは晴れず…

どうしようもなくて、
とりあえず、大輔と別れて以来の
地元に帰ったんだ…

ただただ、鉄平との想い出の地から
離れたくて…
少しでも楽になりたくて…。