不意討ちで、祖父母の家から
大輔と住むマンションに帰った。

家の裏の道で、大輔とバッタリ。

私は旅行カバン投げ出して
何発も殴った。
姉ちゃんも大輔を一発殴った。

家に帰って話し合いして、一段落ついて

とりあえず姉ちゃんは実家に帰った。

私は何度も礼とわびを繰り返した。

その女とは別れる話になった。

大輔は私の目の前で電話して
急な別れを告げた。

そして間もなく…
家電がなった…。

相手の母親だ。

相手はヤバい一家だという。

でも、その時の私は彼を失うより
怖いものなんて何もなくて
相手が誰であろうと引く気なんて
なかった…とられるくらいなら、むしろ、
どうなっても、良かったんだ…。

「大輔いますか?」そういう母親に
自分が彼女だということ、
大輔にかわる気はないことを告げた。

「うちの娘は泣きよんじゃ!
お前、19だろうが、引けや。
うちの子は、まだ16じゃ!」
がらの悪い人が電話越しに
怒鳴り始めた。

大輔は完全にビビっている…。

私は覚悟を決めて言い返した。

「歳が関係あるか、19だろうと
好きなもんは好きなんじゃ!
そんな簡単に引けるか!
後から手出したのはそっちやろ、
この泥棒猫が!」

そこから、話し合いのような、
言い合いのような会話が続いて

過去のこともぶちまけたら…
最後は相手がおれた。

「そんな男、うちの子の手には
負えんわ。あんたにしかできん。」
って。また、大輔の犠牲者が増えた。

この頃から、私の腕にはタバコを
押し付けた跡やリストカットの跡が増え始める。

悲しいこと、嫌なこと…
追い詰められると、痛みを感じる事で
落ち着く…。忘れられる。

ダメなのに…バカらしいと解って
いるのに、やめられない…。

それだけ彼を愛してるって
勝手に証明してたんだ。