彼らと1日行動を共にして、だいぶ
先輩にやられちゃったショックは
やわらいでいたんだ。

それは智ちゃんの
おかげに違いなかった。

だから、この人が軽いノリで
『ホテル行こう?』って言った時、
やるとかやらないとかじゃなくて

嫌な気は、しなかったんだ。

「なんで?何もせんよ?」って
私が言ったら、
『風呂入りたいだけ、ってか
一日中バタバタしてたから、
ちょっと、ゆっくりしたい。』
って言うから、
それを鵜呑みにしちゃった。

3人だから、何もないとも思ってた。

智ちゃんが誘ったホテルは
建てられたばかりで、
中がとてもキレイと評判で
一度入ってみたいと思ってた、
っていう意見だけは
見事に3人一致したんだ。

「お金ないよ?」
『良いよ、俺が出すから。』

噂通りのキレイなホテルで
彼は私に、お風呂をすすめた。

レディーファーストなんて思い、
先輩とHしたままの体を洗いたくて
お言葉に甘えた。

「のぞかんでよ!」
『のぞかんよ。』

彼は、約束通り…のぞきはしなかった。

が、いきなり裸で、
お風呂塲に入ってきた。

知らない人のために一応…

ラブホの風呂には
鍵がないとこが多い。

私はちょうど体洗ってて
泡で少し、隠れてはいたけど。

ビックリするやら、
ドキドキするやら、
ハラハラするやら…

とにかくパニックだった。

これでも、男の人と一緒に
お風呂入ったことは、なくって。

明るいとこでのHもしたこと
なくって…苦手で…。

智ちゃんは、ニヤッと余裕の笑みで
『いーから、いーから。』って

後ろから抱き抱えるように座って

私の体を触ってきて…
泡も流されちゃって…

でも、Hは必死で拒んだ。


『じゃあ、口でして?』って

もう引き下がれないって言うから

困りながらも、私は彼のモノをくわえた。

しばらくして、
急に口の中で出されて…
私は彼をキッとにらんで
すぐに風呂場で吐き出したら…

『飲まんの?』って
笑った智ちゃんの顔は
憎たらしいけど、かっこよくて…。

「最低、マジ最低」
なんて言いながら、とりあえず
逃げるように風呂場を出て…

智ちゃんも、出てきて…。

そこからが問題。

別に忘れてたわけじゃないよ?

智ちゃんの相棒、もう一人の存在。

『次はコイツの番。
あきらめて、こっちおいで?』

ベッドに、おいでおいでする智ちゃん。
やっぱり、悪い人なんだと思った。

一難去って、また一難。
良い逃げ方が…浮かばない…。