駅までの道が 行きの何倍にも何十倍にも 長く感じられた。 逃げだしたいくらいだった。 綾が傷つくことだって わかっていたし、 全部覚悟したつもりだった。 俺を嫌いになってくれれば 良いって思ってた。 だけど、 やっぱり 嫌いになってほしくないって 思う自分がいたのも 確かだった。 傷つく綾に 何もしてやれない 俺が辛くて、 悔しくて、 俺の頬を涙が伝う。 綾にはもう、 絶対に 見せることのできない 俺の正直な表情。 俺は一度も振り向くことなく、 駅に向かって 歩いて行った。