そう思ったら、 辛いことや、 悲しいこと。 そんなのは全部 ちっぽけな物のような 気がしてきた。 ちっぽけな物。 たぶん俺も、 俺の命もその一つ。 だから、 そんなちっぽけな物なんか 気にせずに 楽しめばいいんだ。 長くはない、 自分の時間を。 プシュー。 電車のドアが開く音がして、 たくさんの人が ホームに降りてきた。 俺は雲からその人ごみに 視線を下ろし、 綾を探した。